2014年7月24日木曜日

DD用に日本刀のプラモデルを作ろう! その1

各ご家庭のドールには、それぞれの生い立ちなり、経歴なり、趣味嗜好なり(の設定)がありますよね。うちの娘たちにももちろんあります。


その中でも、いよりちゃんは大人しい顔をしていながらチャンバラがめちゃ強(という設定)なので、ぜひとも刀を持たせてあげたい! と思ったわけです。何と都合のいいことに、世の中には、1/3スケールに丁度いい日本刀のプラモデルというニッチな存在がありまして、これはもう作るしかない、と。


Fig.1 日本刀プラモデル



今回は、我が娘に格好良いアイテムを持たせたいがため、日本刀のプラモデルを孤軍奮闘組み立てる、そういうお話。


※なお、このシリーズは画像が多くなっております。



実はこの日本刀プラモデル、組み立てるのは初めてではありません。

以前組み立てたとき、当時私は中学2年生……色々とお察しなお年頃ですね。で、その時に選んだのは、「宮本武蔵」モデルの日本刀。これまた分かりやすいですね。

当時は中学2年生ということで手先の器用さやこだわりや、更には道具の使い方なんかもまるで分かっていないわけで、散々な出来だったことは間違いないはずなのですが、当人は結構喜んでいたような気がします。

それは良いとして。


二回目となる今回選んだのは、冒頭の通り「柳生十兵衛」モデル。これは、柄巻きが白いためドールに持たせても色移りしないだろうという理由……だけではなく、白い柄って凄く垢抜けてておシャレじゃないですか? という個人的な思い込みもあります。



さて、蓋をあけてみましょう。パカッとな。


Fig.2 日本刀プラモデル内部



うんうん、このシンプルな部品構成。昔を思い出します。

まあ、日本刀なんてどれだけ細かく分割するにしてもたかが知れてますから、こんなものなのかもしれません。


では早速、と説明書を取り出してみると、なんとまあ……いい加減……じゃない、簡素な説明書でしょう。レゴブロックの説明書だってもうちょっと分かりやすいですよ。とはいえ、仕方ないので組み立てていきましょう。


Fig.3 簡素な説明書



まずは簡単そうな鞘からです。


Fig.4 鞘パーツ



鞘をニッパーで切り出し、切り口をデザインナイフで均します。接着前に合わせてみると、バリがかなり出ていますがそれは大した問題ではないのです。問題なのは、位置決めの穴も何もないことです。そりゃそうですよね、BB戦士くらいしか作ってこなかったので結構ショックでした。一応、気休め程度にちょっと出っ張ってる部分はあるんですが、何の慰めにもなりません(Fig.5)。


Fig.5 鞘パーツ合わせ目



そのまま接着しただけでは鞘の分割線が残ってしまうので、いわゆるむにゅ付けをして、分割線を消すことにします。


ということで、接着面にたっぷりとタミヤセメントを塗り、1分放置、その後もう一回塗って接着というセオリー通りやろうとしたらああああああああ、指に着いた接着剤が鞘の表面に着いちゃったよおおぉ!!


不器用すぎだろと思わないでください。


皆さん、想像してみてください。机の上に寝かせた2本のアイスの棒それぞれにたっぷり接着剤を塗り、接着面に触れないようにしながら二つを綺麗に張り合わせるという作業を。難しいと思いませんか? あ、思いませんか。そうですか……。


ともかく、そういうわけで早速つるつるだった鞘の表面をざらざらにしてしまいながらも、何とか接着に成功。思いっきり指で押さえつけた後、洗濯バサミで押さえます(Fig.5)。この後、1週間放置し、完全乾燥後にはみ出た接着剤をきれいに削ります。


Fig.6 鞘パーツ接着中。お盆のアレではない



というわけで、鞘の方は一旦待ちです、その間に本体を作りましょう。


問題は次です。刀本体の方は、一体どういう順番で組み立てりゃいいんだ?




適当な説明書(Fig.3)を前に悩むこと数分。

方針が決まりました。


柄を接着します。


並行して、鍔も接着します。


最後に、刀身・鍔・柄をくっつけます。



どうってことねーじゃねーか、まんまじゃねーか、と思わないでください(とはいえ……まんまですけどね)。

何をそんなに迷ったのかというと、この説明書には組み立て順序が書いてないんですね。形にするだけであればどう組んでも出来るでしょうが、綺麗に作るためには頭を使わなくてはなりません。出来るだけパーツのバリを落として綺麗に整形するためには、各部であらかじめ組み立てておくのがベターでしょう。しかし同時に接着強度も保ちたいわけです。さらには、接着剤をつける順序を間違えたら部品の隙間からはみ出してくるかもしれないから……と、これでも下手なりに色々考えたつもりです。それが正しいかどうかは……まあ、おいおい分かるでしょう……。


……なにはともあれ、方針は決まったということで、早速作業開始です。



柄は鞘と同様、接着剤を塗ってむにゅ付けします(Fig.7)。

接着に失敗して、少しずれました。が、この部分には後で柄巻き(紐)を巻くので目立たないはずです。そう祈ります。


Fig.7 柄接着中



気が重いのはメッキパーツです。メッキ部分はランナーから切り離した切り口から地のプラスチックが見えてしまうので(Fig.8)、マーカーでタッチアップします。メッキの光沢のある金色とはちょっと違いますが、マジマジと見なければ目立ちません(Fig.9)。


Fig.8 メッキパーツ切り口タッチアップ前


Fig.9 メッキパーツ切り口タッチアップ後



さて、続いてメッキを剥がします。パーツは容赦なく前面にメッキが施してありますが、このままでは接着剤でくっつけられません。よって、接着面のメッキはやすりでこすってはがしていきます。例えば刀身。柄に収まる部分(『なかご』というらしい)までメッキしてあるので、やすりがけしてメッキを剥がします(Fig.10-11)。


Fig.10 刀身メッキパーツ


Fig.11 刀身メッキパーツなかごやすりがけ



金色にメッキされている鍔も接着が必要なので、メッキを剥がします(Fig.12-14)。接着面以外に傷をつけずにやすりでこするのは難しそうだったので、マスキングテープで周囲を覆うことにしました。このテープはあくまでも周囲の傷防止のためです。実際には、やすりはこれより一回り小さくかけています。マスキングテープごとやすりがけするとボロボロになってしまうので。


Fig.12 鍔パーツ接着部品(左の部品の白いところはメッキ削り後)。完成予想図はFig.13



Fig.13 Fig.12のパーツはこう組み合わさる。したがって、鍔側のメッキも剥がす


Fig.14 鍔パーツやすりがけ後



この鍔の反対側は凹部になっていて、ここも接着部位なのでやっぱりメッキを剥がさなくてはなりません。凹部のやすりがけは面倒です。紙やすりを小さく巻いてこすりましょう(Fig.15-17)。


Fig.15 鍔(反対側)。接着部分が凹んでいる



Fig.16 接着部分のやすりがけ


Fig.17 やすりがけ後



凹んだパーツが多くて嫌になりますが、そのままではくっつかないんだから仕方ありませんね。


Fig.18 同じく凹パーツ


Fig.19 凹パーツやすりがけ後



Fig.20は柄にくっつける装飾用パーツ(目貫というらしい)。裏面は平らなので、やすりを机の上に横に置き、パーツを指先で押さえてその上を何度も往復させます。凹パーツに比べたらこれは楽だろう……と思ったら、案外裏面の平滑度が低く、綺麗にするには意外に時間がかかりました。


Fig.20 装飾パーツ。裏面(写真右側)は接着するので、やっぱり削る


Fig.21 やすりがけ後



ときにはこんな風に、精度の悪いパーツもあります(Fig.22)。はばきと呼ばれる部分のパーツですが、プラのバリが出ていて穴が中途半端にふさがっています。このままでは刀身が入らないので、デザインナイフで削って綺麗に仕上げましょう(Fig.23)。


Fig.22 精度の悪いパーツ


Fig.23 精度の悪いパーツ修正後



と、奮闘すること数時間、ようやく全てのパーツの接着面からメッキを落とすことに成功しました。


Fig.24 メッキパーツやすりがけ終了



続いて、メッキパーツの切り口をタッチアップしていくのですが……




ふとここにきて、メッキパーツを前に私の頭をよぎることがありました。



それは……――


次回に続く(長くなってきたので)。

シリーズはこちらから↓
DD用に日本刀のプラモデルを作ろう! その1(今回)
DD用に日本刀のプラモデルを作ろう! その2
DD用に日本刀のプラモデルを作ろう! その3
DD用に日本刀のプラモデルを作ろう! その4
DD用に日本刀のプラモデルを作ろう! その5
DD用に日本刀のプラモデルを作ろう! 最終回
DD用に日本刀のプラモデルを作ろう! 総集編

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