断じて趣味ではない、私は嫌々走っている

「ほぼ毎日夕方、10kmほどランニングしています」


こういうと、大抵の人は「趣味なんですね、いいですねー」と言ってきますが、私は声を大にして言いたいと思います。


断じて趣味ではありません、と。


今回は、自分の健康と体型を守るために孤軍奮闘する運動嫌いが、ランニングシューズを履きかえました、というお話。



申し訳ないんですが、愚痴から始まります。


言ってしまえば、できれば走りたくありませんよ、家でごろごろしていたいですよ。でもね、仕事はデスクワークがメインで、しかも通勤は自動車だし、これじゃあ一日の運動量なんてキーボードをタイプする指先と、車のアクセル・ブレーキ踏み変える右足くらいのものなんです。で、運動もしないで家でお酒飲んでダラダラしてたら明らかに不健康じゃないですか。不健康ならまだいいですが、どう考えてもデブまっしぐらじゃないですか。私にとって、ブクブク太っていくことは運動する以上に耐えがたいことなので、仕方なく走るんです。仮に、自分がいくら飲み食いしても太らない体質だったとしたら私は絶対に運動はしません。が、現実はそんなに甘くないんですよねぇ。

そういうわけで、私にとってランニングは楽しみでも何でもなく、ただ苦痛を伴う義務なんです。ランニングが楽しくて楽しくて仕方ないと感じている方、本当にすみません。


で、なんでいきなりこんなことを言い出したのかというと、最近ランニングシューズを買ったんですね。こういう風に記事にすれば、ちょっとはモチベーションの足しになるかなぁ、なんて考えて、更新してます。


「なぁんだ、靴を買うってことは結構なんだかんだ言って楽しんでるんじゃん」


そんな声が聞こえてきそうなので言っておきますが、なぜ新しい靴を買ったかといえば、今まで履いていた靴が壊れてしまって、まさか裸足で走るわけにはいかないから仕方なく買っただけなんです。断じて、楽しんでません！

ちなみに、今までランニングに履いていたのはミズノの……なんていう靴なんだろう。

Fig.1 これまで愛用していたミズノの靴。名前は不明

買った当時、私は高校1年生で、夏休みにお弁当屋さんでアルバイトをして購入資金を作ったものでした。で、なんでこの靴を買ったのか、というと、まさか高校生のころは運動が好きだったということなんてあるわけもなく、ただ単に、見た目が格好良かったから（どこが？）。


我ながらバカすぎる。


ちなみに靴の値段は今でもおぼろげですが覚えています。確か12800円。当時高校生だった私には清水の舞台から飛び降りる覚悟の出費でした。それで買ったのがこの靴かよ、と思いますが、当時はマジでこれがイケイケゴーゴーな感じだったんです。ハイテクスニーカーブームというのがその昔ありまして（エアMAX狩りとかね、懐かしいね）、私が高校生のころはそれも過去の遺物になりつつありましたが、まぁその残滓みたいなもんです。


もちろん、そんなバブリーな代物をいつまでも履き続けるわけもなく、すぐに下駄箱の待機組に回されます。その後、日の目を見ることなく10年近い時が過ぎるわけです。



～（約）10年後～


コールドスリープ状態だったSF主人公が目を覚ますがごとく、このミズノの靴に活躍の場がやってきます。運動不足に加えて加齢のせいで代謝も落ちてきて、明らかに私のお腹が出てきたんですね。

これはやばいということで、ダイエットすることになりました。

痩せるためにはどうするかといえば、やっぱり基本は運動と食事制限ですよね。


ですが、お酒が好きな身としては食事制限はしたくないわけです。そうすると、おのずと答えは決まってきますね。運動しかない、と。

運動といってもいろいろあります。ジムに行くとか、習い事をするとか、スポーツ系のサークルに参加するとか。ですが、恥ずかしながらこの私、超の上にもう３つくらい超がつくほどの人見知りでして、とても誰かと一緒に楽しく運動、なんてできないんです。あと私、球技が死ぬほど苦手なんですね。スポーツ系サークルって大体球技じゃないですか。サッカーとかバスケとか。私が参加すると、あまりの下手糞さ加減に場が白けるんですよ。あぁ、思い出すなぁ、中学生時代の昼休み……。

……まあ、そういうわけなんで、一人でできるのがいいと。

ついでに言えば、別に好きで運動するわけではないので（まだ言ってる）、できるだけお金はかけたくないわけです。その身一つでできることが良い。欲を言えば疲れなければもっといいんだけれど、流石にそれは無茶なので妥協します。

そうすると、もう答えは一つしかないんですよね。


ちょうど下駄箱を見てみれば、良い感じの靴があるし……ということで、ここ数年、1日10kmほど走ってるわけです。

10年前のモデルとは思えないほどに良いコンディション（ほとんど履いてないから当然）で、かなりの期間私の足を支えてくれていたのですが、つい先日、底面のラバーが剥離しているのを発見しまして、このたび買い替えと相成りました。


それがコイツ。

Fig.2 adidas adizero boston4

正直、タイム短縮とかスタミナ養成とかフルマラソン走破とかこれっぽっちも興味無いので、走れさえすれば何でもよかったんです。ただ、私はもともと膝を悪くしやすいたちでしたので、クッション性のある靴を選びました。あと、以前履いていたミズノの靴はかなり重かったので、軽い靴が良かったというのもあります（boston4は取り立てて軽いというわけでもありませんが、ミズノの靴が重すぎて……）。


で、履いてみると……


軽い！　明らかに軽い。足首をぶらぶらと振ってみると、ミズノの靴ではちょっとしたおもりをつけているようにさえ感じていた慣性重量が明らかに減っている！

しかも、ワンサイズ上の大きさにしたから、つま先が痛くない！　更にメッシュの通気性が効いてて足元が涼しい！


おまけに、走り終わったときの疲労も明らかに軽減されています。「アスリートを目指すわけでもあるまいし、靴なんてなんでもいいよ」と思っていた私ですが、素人レベルでも分かるくらいに違うモノなんですね！


……って、ダイエットのために走ってるわけだから、疲労が軽減されるのは果たして良いことなんでしょうか？