「一度や二度は転んでみれば」（花火の撮影方法検討）

近所の土手をランニング中のこと。

Fig.1 塹壕堀り

……？

なんだなんだ、塹壕でも掘ってるのか？


って、いいえもちろん違います。来月の花火大会に向け、観覧会場の整地中なのです。


ということで今回は、来るべき花火大会に向け、去年（2013年）の撮影データを振り返り、今年の撮影方針をまとめておこうというお話です。




そう、花火……会場周辺はもちろん、その周囲の道路までが混みまくり、そこはかとなく殺伐とした空気が蔓延するのがちょっとたまらない、夏の風物詩ですよね。

数日間とはいえ自分の住む町に活気があふれるのが嬉しくないわけないのですが、会場近隣住民としては色々望まぬトラブルが有ったりして、ちょっと複雑な心境だったりします。

とはいえ、この乱痴気騒ぎも3，4日で収まるわけですから、その間の辛抱なのですが。



そう考えると、年がら年中観光客であふれかえっている京都などにお住まいの方は、本当にすごい精神力をお持ちだと思います。




……さて、花火でしたね。


とりあえず、去年の機材の振り返りからしていきましょう。

去年は

カメラ：NEX-5R　＋　標準ズームレンズ（E PZ 16-50mm/F3.5-5.6 OSS）
三脚：Kingミニ三脚

という組み合わせで挑戦しました。レリーズすらなかった去年の夏……私は一体何を考えていたんでしょうね。多分何も考えていなかったんでしょう。


去年撮った写真のExifを見てみると、良い感じに撮れている花火では16～36 mmの焦点距離を使っていました。20 mm周辺が最も頻度が高い印象です。NEX-5RのセンサはAPS-Cサイズですので、フルサイズ換算で24～54 mm相当の焦点距離を使ったということになります。打ち上げ場所と撮影場所の距離や、花火の号数にもよるでしょうが、会場まで出かけて撮影するのであれば広角ズームか標準ズームが選択肢です。
ちなみに、16mmで撮影するとこんな感じ(Fig.2)。

Fig.2 去年の花火その1（ISO 100, 16 mm, F20, 10 sec.）

これは私が撮るのが絶望的に下手なのではなく、もともとこういう芸術的な方面に特化した花火なんです。念のため。Fig.3は25 mmです。

Fig.3 去年の花火その2（ISO 100, 25 mm, F11, 4 sec.）

F値は、主に8～11の間で撮っていました。これは確か、事前に雑誌か何かで調べたのでそれに従ったのだと思います。Fig.2ではF20まで絞っていますが、特に意味はありません。当時の私が何も考えていなかっただけだと思います。


ちなみに、F5.6で撮影したのがあったので、載せておきます。

Fig.4 去年の花火その3（ISO 100, 41 mm, F5.6, 4 sec.）

補正で露出を後から下げていますが、それでも露出オーバー気味になっています。鮮やかな色彩も飛んでしまっています。この写真、補正する前は真っ白けでした。


また、ISOは100で、これも確か雑誌にあったことです。

さて、これを踏まえて今年の構成を考えましょう。まさか混雑した花火会場で鉄ちゃんバーを使って2台撮影というわけにもいかないでしょうから、1台で挑みます。考えている構成は

5D mark3　＋　EF 17-40 mm F4L USM

です。何か所からも同時に上がるスターマインなどを収めるためには、望遠を犠牲にしても広角が必要と考え、手持ちレンズで最も広角のものを、フルサイズ画角で使おうと。望遠側は、最悪トリミングで対処しようと思います。
画角的には、24-70 mmが去年の構成に一番近いのですが、写真を見るともう少し広角の方が良いな、というものがいくつかあったので。一応持っては行くつもりですが、撮影は夜ですので現地で交換するのはほとんど無謀、いや、自殺行為とすら言えるでしょう。お守り代わりというか、精神安定剤的な意味で持って行くことになると思います。


フォーカス位置は当然ですが、無限遠に合わせます。去年はろくに調べなかったため、いちいち花火一つ一つにフォーカスを合わせていました（救いようのないアホですね）。これをやると、花火の芯（爆発した中心。これがないと間抜けに見える）が抜けてしまうんですよね。丁度いい写真があったのでご紹介。

Fig.5 去年の花火その4（ISO 100, 16 mm, F11, 4sec.）

右の花火にフォーカスを合わせていたので、シャッターを下ろした瞬間にはすでに芯が消えています。左の花火はその直後に爆発したもので、中心部に芯が残っています。


今回は焦点距離は無限遠にして、MFで撮ります。ちなみにフォーカスは、花火の打ち上げ筒に合わせると良いという話をどこかで聞きましたので試してみようと思います。



三脚ですが、これはもう、SLIKのPRO700DXです。一応、花火を取るため、という大義名分で購入したわけですし。雲台は、今回は付属していた3wayに交換していこうと思います。カメラを動かすたびに水平を合わせるのも大変ですので、ある角度は固定したまま別の角度だけ動かす、という3way雲台の方が勝手がよさそうです。


あとはレリーズですが、特に説明することも無いので割愛。純正使ってます。



という感じで、今年は気合い入れて臨みたいと思います。撮影後、成果を上げる予定です。