2014年7月10日木曜日

ドールメイクは武士のたしなみ その3

ドール(DD)のメイクに挑戦する続き物記事、その3(最終回)です。

前回は筆を使ったメイクについて載せました。今回は、パステルでのメイクに挑戦しました。前回の、更に続きのお話。

ちなみに結果は……思っていた以上に悲惨なものに……ぐすん。


前回までの記事↓

ドールメイクは武士のたしなみ その1(初回)
ドールメイクは武士のたしなみ その2(前回)




~前回までのあらすじ~

無事、筆によるアイライン描きが終わり、Fig.1のようになりました。

Fig.1 アイライン描き最終形


アイラインを描き終えたら、パステルを乗せましょう。主に乗せるのは頬と顎、そして唇です。パステルを適当に混色し、適当に乗せます。この辺は女性の方の得意分野でしょう……大和男児の私には未知の領域なのですが、まさか母親に尋ねるわけにもいきませんので我流で。

パステルは800番の紙やすり(手近にあったので。800番という荒さに深い意味はありません)を机の上に敷き、大根おろしのようにこりこりと削って使いました。粉にしたパステルは綿棒で混ぜます。紙やすりの上で混ぜると、良い感じに綿がほぐれてきて、パステルを乗せるのに使いやすくなります。

Fig.2 パステル


パステルを綿棒で頬に乗せ、くりくりくりっと円を描くようになじませます。乗せすぎたと思ったらなじませる前にダスターで吹き飛ばしましょう。リキテックスリムーバーでも落ちますが、苦労して描いたメイクを消さないよう注意が必要です(練りケシで除去できるという報告もありますが、手元に練りケシがないため私は試せていません)。

いわゆる「ほっぺた」として出っ張っている辺りに赤みが欲しいのは当然ですが、それより上の部分、すなわち眼のすぐ下(クマが出来るあたり)や横にも色味がないと寂しいです。また、今回はホワイトヘッドなのですが、赤系の色だけですと明らかに赤が浮いていて不自然でしたので、オレンジや茶色を混ぜたパステルを赤系の周囲に散らし、グラデーションにしています。

唇についても同様です。笑顔にするため口角を描く場合もありますが、今回はそっけない表情を目指したので描きこみはしていません。同様にパステルを載せます。




Fig.3 偉そうなことを言っておいてこのザマ




……。






…………。





うわああああ!!!


お、落ち着けまだ慌てるような時間じゃない! リムーバー! リムーバーを!!




Fig.4 偉そうなことを言っておいてこのザマpart2




……下手だなぁ。

何でこんなに下手くそなのか自分でも分からないのですが、恐らく、一度に大量のパステルを乗せすぎていることが敗因の一つかと。次回からは、薄すぎるくらいにパステルをごくわずかだけ乗せ、様子を見ながら重ねていく、という風にしたいと思います。

あとは艶消しクリアを吹けばなおグッドです。この05ヘッドは今後も練習用にしたいので、今回はクリアは吹きませんでした。

ただ、別のヘッドでクリアを吹いたことはあるので、その時の経験を書いておきます。

まず、クリアを吹く前に、しっかり絵の具を乾燥させたヘッドを一度水洗い・乾燥させます。メイク時にべたべたと触りまくっているので、手の汚れを落としておきましょう。リキテックスは耐水性ですので、完全に乾燥してしまえば水では落ちません。私も最初はおっかなびっくりでしたが、全く問題ありませんでした(絶対の保証はできませんが)。

その後、十分に乾燥させます。ホコリが付かないよう、キムワイプ等をヘッドにかぶせておくのが良いでしょう。ぱっと見縁起でもないスタイルになりますが、気にしない。また、スプレー直前にもダスターでホコリを飛ばしておきます。

さて、いよいよスプレーします。湿度が高いと失敗しますので、カラッと乾燥している日を選びましょう。

スプレー時の吹き始めと吹き終わりはダマが出やすいらしいので、あらかじめ別の方向を向けてスプレーを吹き始め、そのままヘッドにスプレーし、最後にまた別の方向を向けてスプレーを止める、という風にやりました。



……で、最終的に




完成図です。










メイクもさることながら、ライティングが最悪ですね……フィギュアは撮影ブースがあるんですが、なにせ1/8サイズ準拠なので今回は使えませんでした(言い訳)。



書くまでもないことですが、一応

ボディ:DDⅢホワイト肌 M胸
ヘッド:DDH-05 ホワイト肌 オープンホール
ウィッグ:ツーサイドアップウェーブ チョコパープル(ボークス)
アイ:アニメティックアイズ Hタイプ るり色 メタリック22 mm(DDアオイ2ndの流用)(ボークス)
衣装:高等部 ミッションスクールケープセット(暑苦しいのでケープは無し)(ボークス)



ちなみに、抱っこされているクマは、別に趣味ではないけれどなぜだか何体か持っているぬいぐるみたちの一つです。名前はライナス(ライナス・ポーリングから命名)。北海道のクマ牧場のお土産です。




以下、今回のまとめ等


良かったことなど、ポジティブな感想

・不器用でも意外と出来ます。私自身、最初は線ががたがたで、「うわぁ、これ、お金(ヘッド代とか道具代とか)どぶに捨てちゃった感じかな」と思いましたが、5分ほどで感覚はつかめてきました(私は日ごろ絵筆をとる機会は全くありませんし、ましてや細い線を描くような繊細な作業はしていません。筆での塗り作業はずぶの素人です)。難しそうな先入観のある細い線ですら、うすめうすめで何度も重ね塗りすることと、一気に描かずにちょっとずつ描くこと、リムーバーでふちを整えることでそれなりに形に出来ます。


・過去3度のメイクの結果と自己評価は以下の通りです。

一回目…結構悲惨でしたがそれでも「やってやれないことは無いな」という手ごたえでした。

二回目…一回目の反省を活かし、色ムラと線のガタつきに注意して仕上げました。

三回目(今回)…二回目までの反省に加え、線のガタつきをリムーバーで消してそろえるのではなく、筆できれいに描くことを心がけました(結局、リムーバーに大いに助けられましたが)。


・一回のメイクにかかる時間は3~4時間ほどでした。写真を撮りながらだったり一回眉を全ケシして描きなおしたりしましたが、それでもこの時間です。意外と早く終わります。



反省点・次回への目標

・リムーバーの開栓、取り出しはヘッドから離れたところで! ヘッドを触る時もメイク部分には触れない! 当然のことですが、その当然のことをしなかったがために気付いたら一部メイクがにじんでいました……。


・ホコリの混入に注意。特に私は、途中でアイをはめてみて仕上がりを一次的に確認するときなど、綿を使ってアイを固定しています(楽なので)。ですが、これをやるとメイク部分にホコリがつくことがあるので注意が必要です。乾いたところに着いただけならダスターで飛ばせますが、生乾きだったりするとそのまま取れなくなる恐れがあります。また、綿を使わなくても、ウィッグをかぶせてみたり、あるいは空気中の埃が吸着したりしてしまう可能性もあります。
ホコリが付いても修正できるので慌てる必要はありません。こちらでも書いたとおり、紙やすりで削れば大丈夫です。


・次回は下描きからもっときっちり描き込んでいきたいとおもいます。市販品や、他の方がされたメイクを観察すると、濃い色のラインの外側に薄い色のラインが入っていることが分かりますよね。恐らくこれは、薄い色がヘッドの肌色とラインの濃い色の仲介役となることで、メイクがむやみに強調されてしまったり、歌舞伎役者のようにキツく見えすぎてしまったりということを防いでいるものと思われます。なので次回は、気持ち大きめ・かつ丁寧に下描き→下描きより一回り小さく本メイク、という風に挑戦……出来たらいいですね。ただ、これをやるとなると、必殺・リムーバー修正が出来なくなります……それは厳しい!


・パステルの乗せ方がへたくそすぎる。どうすればいいんでしょう……ティーンズ雑誌でも買ってみるか。


・リアルな睫毛を描くというのにもいつか挑戦してみたいと思います。とはいえ、現状私の好みはどちらかというとアニメ風なメイクなので、予定は未定です。




○○は要らなかった、しなかった、など
※あくまで私の拙い経験の上での感想です。他の方の方法を批判する意図は全くございません。

・リターダー(絵具の乾燥を遅らせる液。絵具に混ぜて使う)は必要ありませんでした。むしろせっかちな私には、早く乾いてくれた方が何度も重ね塗りすることが出来て良かったです。


・メイク前に艶消しクリアを吹くことで絵具やパステルのノリが良くなるということですが、私は吹いていません。現状でも十分に乗りは良いです。むしろこれ以上乗りが良くなってしまったら、うすめうすめで徐々に濃くしていく、という調整がやりにくくなってしまうかと。
ただ、ヘッドをすっぴんにしやすくするため、という理由でクリアを吹くのは参考にさせていただきたいと思います。今回の05ヘッドは過去一度メイクしたのを落として再利用していますが、パステルが落としきれずに残っていましたので。


・筆は、一本200円の筆で十分でした。200円なら使い捨てでも納得できる、と思っていたのですが、現在3回メイクに使用し、もう1,2回は使えそうです。


・多くの方がメラミンスポンジを使われているので私も用意しておいたのですが、出番はありませんでした。私の場合、絵具はリムーバーと綿棒(またはキムワイプ)で完全に除去できました。また、溶剤によってヘッド表面がテカることがあり、それを均すのに使われることもあるようですが、このテカりも今回私の環境では現れませんでした。
とはいえ、作業中は何があるか分かりませんし、高いものでもないですから用意だけはしておいた方がいいかと思います。メイクの最中に「やっぱり必要だった!」となっても手遅れですから。



私のメイク体験記は以上になります。出来栄えは……うん、まあ、ね。あれですよ、彼のアインシュタインは「実験に失敗など無い」と遺していますし、今回の出来を次につなげればいいんですよ!
出来栄えは一先ずおいておくとして、いざやってみると、思っていた以上になんとかなるので、結構楽しかったです。もっとたくさんメイクを練習していきたいなぁ。


メイクの練習はこれからも継続して続けていきたいと思いますので、新たな発見などがありましたら随時紹介していきたいと思います。


ところで、この05ヘッド、練習用として割り切っていたつもりだったんですが、いざ服を着せて写真を撮っていたらなんだか情が移ってしまって……このあとどうなるかは、未定です。


おしまい。

関連記事↓
ドールメイクは武士のたしなみ その1
ドールメイクは武士のたしなみ その2
ドールメイクは武士のたしなみ その3(現在地)


ドールメイク関連のシリーズは以下の記事にまとめています↓
ドールメイク練習記 まとめ

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