2014年11月3日月曜日

新しいキーボード(Majestouch BLACK)購入

新しいキーボードを買いました。

キーボード、といっても楽器ではなく、パソコンの文字入力のあれです。





今回は、そういうお話。



これまで使っていたキーボードは、ロジクールの"Illuminatred keyboardCZ-900"でした(Fig.1)。


Fig.1 使いすぎて、パームレストにあったロジクールのロゴが消えた



キーにかな文字が刻印されてないのでスタイリッシュですし、LEDバックライトで文字が光るというシャレオツ仕様(Fig.2)が心にヒットし、1万円弱で購入(だった気がします)。


Fig.2 くぅ~! 格好良い!(?)



バックライトは数日で無意味を悟り光らせなくなりましたが、打鍵感は特に問題なかったですし、なによりキーにひらがなが刻印してないスタイリッシュさは、これまでPC購入時の付属品しか使ったことのなかった私には刺激的で、結構お気に入りのアイテムでした。

そういうわけでかなり長い間(当時最新モデルだった気がするので、多分5年くらい?)私のPCライフを支えてきてくれたのですが、先日ついに壊れてしまいました。


いや、正しくは壊してしまいました。


それは晩酌を楽しみながらPCをいじっていた時のこと、おつまみの小魚アーモンド(日本酒と良く合うんです。安いし手軽だし始末も楽だし、いうこと無し!)の小魚がキーの隙間に落ちてしまいまして、それを取り出すためにキートップを外したんですね。
で、小魚を回収して付け直そうとしたんですが、これがはまらないんです。落ち着いて作業すればどうということもないのですが、酔っ払っているせいもあり作業は難航、思わずカッとなってしまい力任せにキーを押しこんだところ……Fig.3の通り、取り付け部の爪が折れちゃった、というわけです。


Fig.3 爪破損



以前車のレーダー探知機を叩いて壊したときから何も学んでいませんね、はっはっは。



壊れたキーは「,(カンマ)」で、かなり頻繁に使うキーだったため、応急処置として稼働率が最も低い(というかゼロ)のNumlockキーを代わりに付けていたのですが、正直見栄えはよくありません(Fig.4)。


Fig.4 不自然な位置にあるNumlockキー



ちなみに、本来Numlockのあるべき位置には、とりあえず壊れたキーを乗っけてます(Fig.5)。爪が壊れているのでハマらないのですが、むき出しのままなのもなんなので。ただ、このせいで見栄えは更に悪化しています。


Fig.5 とりあえず乗せてるだけ



こうなってしまうと買い替えは時間の問題なわけでして、さらに追い打ちをかけるようにスペースキーの効きもなんだか悪くて3回に1回くらい反応しなくなってきましたし、キーの下に敷いてある薄いゴムシート(?)がぼろぼろになってきてもいたので、この際ですから買い換えよう、ということに相成りました。

ちなみに、スペースキーが効かなくなったのも、私が短気を起こしてキーボードぶっ叩いたせいだと思います。ホントバカですね。


で、じゃあ次に何を買うかという話ですよ。

ロジクールのキーボードはこれはこれで気に入っていたので、後継モデルを買っても良かったのですが、そういうトキメキのない(?)買い物をするのもなんなので、ちょっと調べてみることに。


で、候補に挙がったのが

・FILCOのMajestouch

・東プレのRealforce

・PFUのHHKB


という定番どころです。キーボードに1万円以上出す人は大体この3つのどれかに行きつく模様です(私調べ)。
細かくスペックを調べてみてが全興味がわいたのがMajestouchです。メカニカル式キーボードというこれまでとは異なるキータッチは一度くらい体験してみたいものです。それに、キーの重さにいろいろ種類があるというのも面白いところで、自分好みのモデルを探す、みたいなこだわりが私の心にズキュンときました。

RealforceやHHKBの静電式も、値段こそ高いですが高耐久ということで長い目で見れば投資分は回収できそうですからそれはあまりネックではありませんでした。ただ、静電式はキー操作が軽いのが特徴で(それが静電式のいいところでもあるのですが)、タイピングが雑な私の場合、ミスタイプを連発しそうだったので優先度が下がってしまいました。

また、HHKBの場合は必要最低限のキーしかなく、テンキーはおろかファンクションキーや果ては十字キーすら省略されており、これまでと操作感が大きく変わりそうだったので選外としました。


そういうわけで、選ばれたのは綾鷹……じゃない、Majestouchです(Fig.6)。


Fig.6 Majestouch BLACK



現在Majestouchは大きく分けて3種類の製品展開があり、ごく普通のキーボードのMajestouch2、キートップではなく側面に印字してあるBLACKとNINJAに分かれています。BLACKとNINJAはそれぞれ、キー配列がJISかASCIIかの違いがあるようです。私が購入したのはBLACKになり、開封した姿がFig.7です。


Fig.7 キーボード開封



こいつはキーの上面ではなく側面に文字が刻印してあり、そのため長期使用しても文字が薄くならないという優れ物です。しかも、見た目もちょっと格好いい。
使い勝手を考えるとキー上面に刻印があった方が良かったのですが、そのタイプ(Majestouch2)だとひらがなまで刻印してあって格好良くないので、却下。かななしモデルもあるのですが、キー配列がASCIIなので、これまた却下(特に、Enterキーはカギ型になっていないと嫌なので)。
で、結局BLACKになりました。ちなみに、個人的にテンキーは必須なのでテンキー付モデルです。

あと、BLACKだと、キーを外すための工具が標準(Fig.8)で付属してくるようだったというものちょっとした好ポイントでした。時々はキー外して洗いたいですからね。
もちろん別売りもしていますが、タダで同梱されているなら(セットで値段に含まれてると考えることもできますが)それに越したことはありません。


Fig.8 キーを外すための工具(と、windowsキー)



BLACKにはwindowsキーが二種類付属しており、このキーだけ唯一、キートップに印字してあるものと側面印字を自分で交換できます。私は(そして大抵の人が)キーボードの統一感を重視し、側面印字のキーに交換しました。


さて、FILCOのキーボードを選ぶときにだれもが迷うであろうポイントが、軸ですよね。黒、茶、赤、青とあって要するに打鍵感が違うらしいのですが、調べてもよくわからないので、なんか売れてるらしい赤や茶……ではなく、黒にしました。
黒にしたのは単純に、4種類の軸の中で一番静かという話だったからです。家で使うものとはいえ、家族と同居している以上やっぱり音には気を使いたいものです。また、黒は一番打鍵感が重いので、底を打つ前に打鍵ストロークをやめることで静音化できるのではないかという目論見もありました。

この辺、実際に店頭に出向いて試すことができない田舎の弱みですよねぇ(新潟まで出向けばいいんですけど、往復の時間とガソリン代を比べると……ううう)。
唯一近所の電気屋さんに茶軸モデルだけは売っていて、触ってみたところ大して重く感じられなかったので、やっぱりここは一番重い黒軸にしました。



さて、実際の使用感についてまとめておきましょう。


・キーの重さ

そこまで気になりません。というか、前評判で「重い重い」といわれていただけにどれほどのものかと期待していた分、若干拍子抜けの感すらありました。たしかに、市販のPCに付属してくるキーボードに比べれば重いですが、なにも全力で打鍵する必要は無いわけで、半分くらいまでであれば割とすんなり押し込めます。文字はその時点で入力されますから、底を付くほど押さなくてもタイプできます。しっかりとした手ごたえもありますし、私には黒軸くらいの重さがちょうどいいです。



・音

メカニカル式の泣き所である音についてですが、私の感覚としてはそこまで気になるほどではありませんでした。市販PCを買うと付いてくるキーボードの音をより硬質にしたような耳触りで、、部品同士がしっかり噛み合っているため、安いキーボードにありがちな部品のガタツキによる「カチャカチャ」という安っぽい音は皆無です。音量的には付属してくるキーボードと大きくは変わらないと思います(体感的に音量x1.2倍程度でしょうか)。
また、前述の通りキーが重く、かつ半押しの段階で入力が受け付けられるため、普通に使っている分には底打ちするほど力を込めることはなく、そこまで盛大に音は鳴りません。もちろん、意識して底打ちしないようにすればカチャカチャという音を更に抑えることもできます。
とはいえ、音に対する感覚は人それぞれですので、職場などで使ったら嫌な顔をする人はいるかもしれませんね。一人暮らし、あるいは自分だけのプライベートスペースで使うのであれば問題ないでしょう。



・見た目

Fig.7の通り、Majestouch BLACKはキートップではなく側面に文字が印刷してあります。私はほとんどタッチタイプできるのですが、あまり使わない記号(\とか^とか)を打つときなどキーボードを確認することもたまにあるので、視認性が悪すぎるのは困りものです。その点少し心配だったのですが、実際に使ってみたところ、普通に椅子に座ってデスクに向かう分には全く問題なく印字を確認できました。流石に立ち姿勢で打つ場合は見えませんが、実用上はほとんど問題ないでしょう。
キーボードは全体的にマットな仕上げとなっていて、質感はかなり高いです。ただ、長期にわたって使い続けていると、やがてキーが擦れてテカテカになってきそうな気も……。

ところで、キー上面に印字してないと、なんだかチロルチョコみたいですね。



・使い勝手

かなりいいです。Majestouchにしてからタイプミスが確実に減りました。これまではタイプしたつもりでタイプされていないということや(たとえば、『リンゴ』とタイプしたはずが『りんお(gを押したつもりが認識されなかった)』となるケース)、隣接するキーに指が触れてしまって誤入力されてしまったりということが時々あったのですが、それが解消されたように思います。前者は、メカニカル式ということで底を付く前に(半押しの状態で)文字が入力できるようになったことで反応が良くなったため、後者は、キーに程よい重みがあることで少し触れたくらいでは反応しないため、だと思います。これは素晴らしい!



・不満点

あんまり褒めてばかりというのもなんなので、気になった点についても少しふれておきます。

まず、このキーボードにはFnキーがありません。前のキーボードは、FnキーとF1~12を組み合わせることでキーボード上から音量をミュートしたり、音楽再生中は曲送り/巻き戻し・一時停止などができたりしたのですが、Majestouchにはそういう機能がありません。結構重宝していただけに残念です。

また、今まで使ってきたキーボードがスリムなモデルだったせいもあるのでしょうが、Majestouchは厚みが結構あります。この辺の使用感は慣れればどうということもないでしょうが、使い始めは結構違和感がありました。
厚みを比較するとこんな感じです(Fig.9)。


Fig.9 Majestouch(左)とCZ-900(右)



Majestouch厚っ! いや、この場合はCZ-900の方が薄いというべきでしょうね。



さて、以上を総括しますと、なるほど評判が高いだけのことはあり、確かに良い買い物をしたなぁ、と思います。主にキーの打鍵感が良い、という評判につられて購入したのですが、タイプミスが減ったというのは全く望外の喜びでした。

ただ、これは私が勝手に過剰な期待を抱いていただけなのですが、触った瞬間に「おおっ!!」というような劇的な感動はありませんでした。触り始めは「ふーん? まあ確かに安物とは違う感じだけど……」という程度で、正直これに1万円は……とすら思ったほどです。ですが、使っているうちにどんどん良さが分かってきて、「なるほどこれは評価高いわけだ」としみじみ実感がわいてきました。分かりやすい派手さは無いんですが、使いやすさにとことん忠実な質実剛健さがポイントなんですね。付き合えば付き合うほど良さが分かる、的な。


あと、欲を言えば色々な軸を試してみてから購入したかったですね。今のところ黒軸で満足していますが、他の軸のキータッチはどんな感触なのか、気になります。
特にこういう日常的に使う道具は、第一印象だけでなく、じっくり触ってからの印象も大事だと思うので、出来れば店頭でカチャカチャやるだけでなくて実際に数日くらい使い続けてみたいものです。さすがにそれは勝手すぎる言い分ですけどね。


そういうわけで、Majestouch、今更私があれこれ言うまでもなく評価は固まっているので余計な事かもしれませんが、良いキーボードです。お勧め!



ところで、FILCOのキーボードを買う時、「1万円ちょっとか、ま、そんなもんか」とナチュラルに思っていたのですが、周りにその話をしたらブルジョワと崇め奉られてしまいました。いやいや、そうじゃないんです。ただ、服とか食べ物とかにこだわらず、代わりに趣味に全力でステ振りしてるだけなんです。

趣味にお金をかけていると余裕があると勘違いされがちですが、むしろ趣味にお金をかけているからこそ余裕はないんです! 別に大声で主張するようなことでもありませんけど!!

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