いや違うんですよ。友人が結婚するとかでカメラマン頼まれたんですけど、そうしたらやっぱりスピードライトって必要じゃないですか。過去の経験上、F値の小さいレンズがあれば何とかなるとは思うのですが、それはあくまで趣味で撮った範疇での話です。私が勝手に撮っただけならば上手く撮れようがなんだろうが責められるいわれはないのですが、「カメラマンよろしく」とお願いされたとあっては話は別です。基本的には人生に一度しかないはずの晴れ舞台ですから、上手く撮らなきゃいけないという使命感に駆られ、とりあえず、と機材に走った私を誰が責められましょう?
ま、正直いうと、以前からGNでかいのを導入したいと思いつつも今一つ踏ん切りがつかなかったところに、今回購入する大義名分が出来たというのが真相なんですが。
そんなお話です。
「テンション上がってきた!」
ドール撮影を始め、様々なシーンで重宝するという噂を耳にしては気になっていたスピードライトなのですが、これまでは手を出さずに……否、出せずにいました。なぜかというと理由はいたって単純で、そんなに頻繁に使わないんじゃないか、という気がしたからです。
いくら浪費家を自認する私とて、さすがに元がとれなさそうなものにお金を出す気にはなれません。しかもスピードライトって、所詮は消耗品じゃないですか。年にン万発も発光させるプロでない限り消耗なんて意識する必要ないことは分かっていても、ちょっとなぁ、と思ってしまうわけです。
また、今まで持っていたスピードライトでは大した効果が得られず、いわゆるベタな「ストロボ焚きました!」みたいな写真しか撮れなかったため、スピードライトに対して消極的だったというのもあります(もっともこのモデルは、回転方向どころか縦の首振りすらできないものでしたので、本当にスピードライトを使っていたとは言い難いのですが)。
が、今回大切な友人の結婚式のカメラマンという大役を仰せつかった(と勝手に思ってる)わけで、頼みごとをされると勝手に気負ってしまう性格の私は、これは万全の態勢で臨まねば、と機材の確保に走った……というのは建前で、背中を押された格好になった、というのが本当のところですね。
式は年明けなので、急いで購入する必要もなかったのですが、いずれ買うなら早い方が良いのは誰もがうなずくところでしょう。キヤノンは時々キャッシュバックキャンペーンやるので、ギリギリまで粘るのも有りでしたが……欲しい時が買い時なので。
頼りになるのはヨドバシドットコム。翌日には届きますし、ポイント還元を含めれば最安値相当ということで即決(Amazonは入荷待ちでした。ガッデム!)。
Fig.1 600EX-RTほか
購入したのは、キヤノンのフラグシップ、600EX-RTです。それとエネループ。
普段であれば色々なモデルを比較して、あーでもないこーでもないと悩むのですが、今回はあっさり決まりました。というか、これまでの経験から、買うなら純正フラグシップ、と思っていたので。
ネット上には「初心者にはこれで十分」という評判の元、下位モデルやサードパーティーモデルが勧められており、決して富裕層ではない私としても気になるところではあるのですが、私の性格上、下位モデルを買ったとしても遠からず上位モデルに買い替えるのは明白です。それはもう、歴史が嫌というほど証明してくれています。
また、フラグシップを買っておけば、撮影に失敗したとしても機材のせいにできません。
私のような下手くそに限って、上手く撮影できないと「機材が悪いんじゃ?」と自分の腕を棚に上げてモノのせいにするんですよね。あるいは逆に、ちょっとでも上手くいくと「もっと良い機材を使えばもっといい写真が撮れるんじゃ?」なんて安易に考えてしまったり。
その点、純正で最上位の機材を使っていれば、余計なことに煩わされることなく自分のテクニック向上にちゃんと向き合うことができます。
ってなわけで、撮影です。ホットシューに取り付ければ後はバカでも使える、というネットの評判を信じ、ろくに説明書も読まずに撮影開始。で、撮れたのが冒頭のブレブレな一枚です。私はバカにも劣ることが証明された瞬間でもあります。
(後日、キヤノンの場合、Avモードでスピードライトを使うとデフォルトでスローシンクロになるということを知りました。今回の写真はそれを知らなかったので、Mモードで撮ってます)
気を取り直して撮影。ちなみにこの記事に掲載している写真は、Fig.1以外は全てスピードライトを使用してます。
Fig.2 冒頭との比較
おお!凄い、本当に明るく写ってる!!(当たり前)
とりあえず難しく考えないで撮りまくって、何となくいい感じになった写真を載せています。どういう風に撮るとどうなるのか、というのは実践で身につけようと思います。
まずは乙女のたしなみ日本刀と一緒に。
Fig.3 柔らかい雰囲気に
Fig.4 ハードな印象にも
Fig.5が天井バウンス(正確には左斜め上方)。光が拡散して柔らかく感じられます。
Fig.5 天井バウンス。光が全体に回ってる(ちょっと暗いけど)
Fig.6 壁バウンス。横からの光であえて影を作る
なるほどなー、こうやって使いわけるのかぁー、と一人感心しながらの撮影でした。
ここで最近入手した小物を一つ。
Fig.7 カメラ女子
カメラ好きかつドール好きなら結構な方が持っているであろう、富士フィルムのカメラのガシャポンです。実はこれ、北海道のお土産で、中山峠の道の駅でゲットしてきました(北海道全く関係ない)。
このガシャを手に入れるまでX-A1には全く興味がなかったのですが、調べてみると……いいですね、これ。富士フィルム特有のレトロな外見は改めて見てみれば結構好みです。ガシャのようにパンケーキ単焦点で持ち歩いたら凄くオシャレだと思います。ファッションに敏感な女子大生あたりにウケそう……なんて妄想がはかどります。
Fig.8 もっとカメラ女子っぽい服にすれば良かった
……が、このカメラ(のミニチュア)がのちに悲劇を巻き起こすことに……それは後日……。
それにしても、スピードライト、良いですね! ここまで効果があるとは思っていませんでした。え? 大して変ってない? 良いんです! 私の眼には変わってるように見えるから良いんですぅ!
まあ正直、暗所でISO感度を上げて(あるいは三脚で固定して長時間露光して)やれば天井バウンスのように全体に光が回った写真は撮れると思います。が、そうするとどうしても画像がノイジーになりますし、三脚を使うとなると取り回しが結構面倒です。
スピードライトを導入したことで、この問題があっさり解決しました。ISO感度を上げることなく絞り値も自由自在、おまけに三脚を使うよりもスピードライトの方が小回りが利いて楽とくれば言うことありません。上手くやればドールの瞳に光も入りますし。
そういうわけで現状、不満点は全くありません。あえて挙げるとすれば、カメラに取り付けると流石に重いことくらいでしょうか(5Dmark3+sigma50mmF1.4+600EX-RTは結構な重量感です)。あと、ホットシューの接続具がバキッといきそうでちょっと怖いです。思いっきりストレスかかる構造なのは目に見えて明らかなので、この辺はメーカー側も補強してくれてはいると思いますが……限度もあるでしょうしね。
購入前、気になっていたのは発光してから次に発光できるまでにかかる時間(リサイクルタイム)でした。なかなか充電せずにストレスがたまったら嫌だなぁと思っていたのですが、普通に撮影する分には全く不満ありませんでした。
私は初心者ということもあって、スピードライトを使う撮影の場合、
「撮影→写りを確認→設定変更→撮影→……」
という流れで作業しています。そのため、撮影データを確認している間にスピードライト側のスタンバイは完了していました。
また、個人的には純正フラグシップを購入したのはやはり正解でした。機材のせいにすることなく、自分の撮影のどこが悪かったか集中して検討できます。操作も難しくありませんし、予算(と腕力)が許すのであれば万人にお勧めしたいくらいです。
いいなぁ、これで多灯ライティングとか……ゴクリ。
とはいえ、純正フラグシップを何個も買える余裕はありませんので、もし多灯ライティングするとしたら次からはマスター/スレイブで互換動作するサードパーティー製になると思います。
というわけで、スピードライト購入しました、という話でした。
多分、私と同様に「スピードライトは気になるけど、元を取れるほど使いこむか分からない」という方は少なからずいらっしゃるのではないかと思います。で、そういう方は今までスピードライトはコンデジの補助的なもの+αくらいしか使ったことがないのではないでしょうか。少なくとも私はそうでした。
なのでその延長線上で考えると「どれほど効果があるか、どれくらい使いこむか」と考えてしまい二の足を踏むのは仕方のないことです。
ですが、(買ったばかりで偉そうですが)クリップオンのスピードライトはコンデジに付属しているものとは似て非なるものです。一度使ってみるとあまりに便利で、「積極的に使いたい」と意識が変わるような気がします。気になっているのであれば買ってみて損をすることは無い、お勧めの機材です(保証は出来かねますが)。
私自身は、もっと早くに買っておけばよかった、と感じています。正直、予備のDDボディ買うよりもこっちを優先すべきだったなぁ……。
最後に、今回のお気に入り。
お気に入りのセーラー服+日本刀、お気に入りの正対した構図、お気に入りのLightroomプリセット。
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